人間の体は体温が下がると眠くなり、体温が上がると活動的になる仕組みになっています。近年、低体温によって朝が起きられない、疲れやすいという方が増えています。低体温と目覚めはどのような関係なのでしょうか。また、なぜ疲れやすいのでしょうか。
朝起きられないのは低血圧だけが原因ではありません
低血圧だから、朝が苦手だという話はよく聞きます。しかし、低血圧同様、低体温でも朝起きられないという症状が出ます。低体温の方は体温が上がるまで活動できないため、布団ばなれしにくいとも言われています。健康な方は、だいたい目覚めの1時間前からステロイドホルモンが分泌され、そのホルモンの刺激で体温が上がってきます。体温が上がると活動的になるため、布団ばなれしやすいのです。
低体温と睡眠の関係
人間は眠り初めに約1度体温を急激に下げる事で深い睡眠へと一気に入っていくと言われています。低体温の人はその調節がうまくできないため、浅い眠りしかとれない事になります。そして本来、朝の4時頃が最も体温が低くなる時間帯だと言われています。その後、朝に向けてだんだん体温が上昇していくなかで覚醒にいたり、体内では睡眠ホルモンの分泌が減少する働きがありますが、低体温の人は効果的に体温を上昇させる事ができないため睡眠ホルモンの分泌量が減らず、朝起きられない状態となります。
まとめ
朝の目覚めにもホルモンは深く関係しています。低体温になるとホルモンバランスがくずれるため、朝起きるためのホルモンが正常に働かず、朝起きられないという症状が起こります。また目覚めが悪いと朝からイライラしたり、気持ちがどんよりしたりして、日常生活に支障をきたす場合もあります。低体温は睡眠との関係も深いため、良質な睡眠がとれていないと、慢性的に疲れを感じてしまいます。朝起きられない、疲れやすいなどの症状が見られる方は低体温が原因かもしれません。