全身性エリテマトーデスという病気を知っていますか?
英語でsystemic lupus erythematosus の頭文字をとってSLEと呼ばれる全身性エリテマトーデスという病気を知っていますか。日本全国に2~4万人いると言われている全身性エリテマトーデスとはどんな病気なのでしょうか。
全身性エリテマトーデスの症状
多くの臓器が侵されるため、臨床所見が多彩なのですが、主に関節症状、皮膚症状、血液・腎臓に影響をもたらす自己免疫性疾患です。自己免疫性疾患とは、体を守る免疫システムがこわれ、自分の組織を攻撃してしまう事です。関節症状としては、手や指が腫れて痛む関節炎を起こし、日によって痛む場所が変わる移動性の関節炎が肘や膝に見られる事もあります。皮膚症状の特徴は顔面や耳、首のまわりなどに蝶型紅斑と呼ばれる赤い発疹が見られます。また、中枢神経病変や腎障害がみられる場合もあり、その場合、命にかかわる危険性も高くなります。
原因は特定できていません
全身性エリテマトーデスについて多くの研究が世界的に行われていますが、残念ながら今の所、原因は特定できていません。様々な遺伝的危険因子が異常な免疫反応を起こすと考えられている環境因子と結びついていると考えられていますが、思春期におけるホルモンバランスの不均衡をはじめ、ウィルス感染症や特定の薬剤によって引き起こされるとも言われています。
低体温と全身性エリテマトーデスは関係ありますか
原因は特定できていない全身性エリテマトーデスですが、ホルモンバランスの不均衡やウィルス感染症など、低体温が引き起こす症状も原因のひとつになっている事は明らかです。低体温は血液循環を悪くするため、基礎代謝が低下し、免疫システムも低下させます。その結果様々な体の不調が起こるため、全身性エリテマトーデスと低体温は全くの無関係とは言いきれないでしょう。
まとめ
全身性エリテマトーデスは自己免疫異常による病気であるため、免疫システムが正しく働いているかどうかと深い関係があります。低体温は血液循環を悪くし、基礎代謝も低下させるため、免疫力も低下します。また低体温はホルモンバランスとの関係も深いため、全身性エリテマトーデスと無関係とは言いきれません。