経路は体を流れるエネルギーが通る通り道のことで、その経路の出入り口に当たる経穴は体のどこかに異常があると反応するため、異常がある部位の診断にも利用できますし、治療する時にも役立ちます。
基本的に、どこのツボを押しても血液循環が活発になり、新陳代謝もよくなるので、血流が滞って低体温になっている場合は体がポカポカしてくるのを実感できます。
足ツボや耳ツボは経穴とは違う
足ツボは東洋医学の経穴とは違い、1900年代中ごろにアメリカ人医師が着想したものです。東洋医学では、足裏にあるツボは湧泉という部位のみです。耳ツボはフランスで生まれたものですが、古代中国の医学書に「経路のいくつかは耳へと流れ込むため、内臓や筋肉の異常が耳の経穴に反映される」という思想も取り入れて生まれたもののようです。
低体温に効くツボと押し方
低体温に効くツボは、
- 湧泉(ゆうせん)は足裏のツボで、足の指を曲げた時に足裏にできるくぼみの中心
- 三陰交(さんいんこう)は足の内側にあるくるぶしより指三本ほど上にある
- 指間穴(しかんけつ)は人差し指から小指の股にあるツボ
- 太衡(たいこう)は足の親指と人差し指2つの骨がある真ん中にあるツボ
- 天枢(てんすう)はヘソの両隣にあって、ヘソより指3本離れたところ
- 人迎(じんげい)は首の前側にあるツボ。喉仏から外側に指3本分離れたところ
ツボ押しは一日何回でもいいし、また一回あたりの時間に制約もないところが魅力です。刺激の強弱は「痛いけれど気持ちがいい」という自分の感覚を大切にして行ってください。体が冷えているな、と思ったらツボを刺激することを習慣にするのもいいでしょう。
まとめ
ツボの場所は個人によって少しずつ違うようですし、押した後の反応にも個人差があるようです。最初は、身近な人にツボを押してもらって一番気持ちがいい場所を自分で確認するのもいいと思われます。最近では、30秒~2分間ほどツボにレーザーを照射する方法もあるようです。低体温に効くツボを参照しながら、体がポカポカしてくるツボを自分で見つけることが大切です。