夏山のツーリングでも、雨に強風が加わると低体温症になることがあります。休憩所がない分、重症になると死に至ることもあります。バイクウエアは防寒用として最適ですが、夏はつい軽装になりがちなので注意が必要です。
低体温症は自覚しにくい
低体温になると、最初の症状として震えがでます。震えることによって筋肉で熱を生み出し、血管を収縮させて血流が深部に流れるように体が働きます。震えは、低体温に対して体が熱を生み出そうとする反応なのです。
しかし、さらに低体温がすすむと知覚反応も麻痺していくので、呼びかけに対して症状がひどくなっているのに「大丈夫」と答えるぐらいになってしまいます。症状がすすむと自覚しにくくなるのです。
予防の方法
ツーリングする場合は特に天候の把握が大切です。山の天気は変わりやすくバイクは風を受けて走るのですから、風速まで把握しておくことが必要です。風の強さには常に注意を払い、早め早めに重ね着をして保温に努め、休みも率先してとるようにしてください。くれぐれもハンガーノック状態(体がエネルギーを失う状態)にならないよう気をつけることが大切です。疲労が蓄積しないよう、脱水状態にならないよう、低体温に対する知識ももって安全に十分注意を払ってください。
まとめ
冬場の寒い時だけではなく、夏山でも低体温症が起こることはあまり知られていないようです。真夏でも雨に濡れて強風に吹かれると、低体温症になる可能性は大いにあります。ツーリングで山岳地を走る時は、特にこのことを忘れないようにしてください。