大人だけではなく、最近は子供も低体温になっているケースが増えてきて、免疫力の低下や病気になりやすいなどの問題がクローズアップされています。母体の低体温の直接的影響を受けて低体温になる先天的要素よりも、生活習慣に起因する後天的要素が大きく影響しているといわれます。
冷え症と低体温とは無関係
冷え症と低体温を一緒に考えている人もいますが、冷え症と低体温は違います。
冷え症はいろいろな原因で血流が悪くなり、末端の手や足が冷えることですが、体温は正常であることがほとんどです。低体温は体温自体が36℃未満の場合のことです。平均の体温である36.5℃の時は、体の中枢の深部体温は37.2℃ぐらいになり、体の新陳代謝が最も活発に行われる体温であるといわれています。
36℃未満でいろいろな症状がでている場合は、低体温症という病気になります。
低体温の予防と改善
低体温になると体内の酵素の働きが低下するため新陳代謝が悪くなり、免疫力も低下し、病気にもかかりやすくなります。女性の場合、子宮も低体温になり、胎児への先天的影響も完全には無視できないので予防と改善が必要です。
まず、ホルモンからの影響としては甲状腺ホルモンの不足が考えられます。疲れやすい、むくみがある、血圧が低いなどの症状がある場合は、甲状腺機能を調べることも必要です。
ホルモンの影響以外では、ほとんどの場合は生活習慣が原因のようです。
薄着で体を冷やしたりすることを避け、食生活を見直し、適度の運動を生活に取り入れ、湯船にゆっくり浸かって体を温めるなどの対策が必要です。
体内で糖質をエネルギーに変える時に必要な栄養素は、亜鉛、マグネシウム、鉄、セレンなどのミネラルとビタミンです。旬の野菜を食べることで、それらの成分を補いましょう。
まとめ
低体温が日常的に続くと、さまざまな症状を引き起こすことになり、低体温症になって体の中核である深部体温の低下にもなります。生活習慣の乱れが有力な原因といわれていますから、これをきっかけに生活習慣を見直しましょう。
どうしても低体温が改善しない場合は、医者に相談して体を温める漢方薬を処方してもらうこともできます。