一度は聞いた事がある養命酒…年配の方向けだと思っていませんか。もちろん体力の衰えを感じてきたり、体に不調を感じてくる年代の方からの人気は高いですが、若い方に増えていると言われている低体温の改善にもおすすめできます。では、なぜ低体温が改善に向かうのか養命酒を検証してみましょう。
14種類の生薬の効果
生薬は植物や動物、鉱物などの天然由来の薬物の事を言い、乾燥させたり切断したりなど簡単な加工をして用いられます。生薬は複数を組み合わせる事で効き目の幅を広げると言われています。薬用養命酒に溶け込む14種類の生薬は「インヨウカク」「ウコン」「桂皮」「紅花」「地横(じおう)」「芍薬」「丁子」「杜仲」「人参」「防風」「ヤクモソウ」「ウショウ」「ニクショウヨウ」「ハンピ」です。血色を良くしたり、体力ををつける、食欲増進、滋養強壮など、それぞれに様々な効能があり、ヤクモソウは婦人向けの薬としても用いられたりもします。桂皮には体の冷えを取り除き、血液循環を良くする成分が含まれているため、体を温める作用に貢献します。同じく血液循環をよくする効果があるのは紅花で、血管の中で動かなくなってしまった部分(お血)を取り除く働きがあります。他にも血液循環に効果的なのは地横、芍薬、ヤクモソウです。また丁子には体を温める作用もあることから、養命酒を飲む事で生薬の薬効成分が新陳代謝を活発にし、血液循環を良くします。その結果、体が温まり体の恒常性(バランス)が整います。また治癒力が高まるなど低体温改善にはとてもおすすめです。
養命酒はなぜお酒なのか
養命酒がお酒で作られているのには理由があります。生薬をアルコールに浸けて薬効を抽出させたものを薬酒といいます。アルコールが苦手な方は、水やお湯での抽出ではだめなのかと思うかもしれませんが、お酒は水やお湯では抽出されない生薬の成分を効果的に抽出してくれ、適度な量は血行促進や疲労回復、またストレスを和らげてくれるなど、水やお湯にはない効果があります。また体の隅々まで薬効を行きわたらせる働きもあるため、養命酒はお酒で作られているのです。
まとめ
低体温の改善にはまず、血のめぐりを良くする事が大切です。養命酒は血のめぐりと深い関係がある生薬が配合されています。養命酒は年配向けというイメージがあるかもしれませんが、年齢を問わず体の中から温まりたい人にはおすすめです。飲み口は生薬が配合されているため、若干の薬っぽさはありますが、やさしい甘さにシナモン系の香で漢方の中では飲みやすい方でしょう。1回に飲む量も少量なのでアルコールが苦手な方も大丈夫です。効果のあらわれ方は緩やかなので1、2日飲んだだけでは、効果は期待できません。続ける事が大切です。